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危機一髪 

 その日は入社2年目、同期の友人が本社に転勤してきたので数人と日比谷でお昼を一緒にした帰り。丸の内の中通りから、重工ビル(当時)の入り口を入り、南北に繋がる連絡通路から三菱本館(当時)のエレベーターホールを曲がり、2階のフロアーに行く階段室に足を踏み入れた。

 時は昭和49年(1974年)8月30日金曜日、午後0時45分。突然ズドーンと爆音と振動が起こった。直ぐに引き返してみると重工ビルの入り口付近がもうもうと白煙を上げて、何人かが倒れている。これが左翼のテロによる連続爆破事件の始まりだった。たった今通り過ぎた入り口にペール缶の爆発物が置かれていたのだ。30秒の時間差で危うく命拾いをしたことになる。この時の死者は8人で僕の会社の社員も亡くなった。
 世に言う「三菱重工爆破事件」。僕が119番の第1通報者だとあとで聞かされた。

 もしも、この時僕の命が途絶えてしまったら。
 世界は変わっていただろうか。変わったとも言えるし、変わらなかったとも言える。確実に変わったと言えることは僕のDNAの継承者は絶対にこの世には現れなかったということだ。

 歴史は些事から成り立っている。僕がいなくても世の中は変わりなく動いてきただろう。僕のいない世界でもバブルははじけ、阪神大震災は起こり、イラク侵攻はあっただろう。しかし、僕がこれまで座った飛行機や新幹線の座席には誰が代わりに座ったのだろうか。僕と入れ違いにシートに座った人には何かとんでもないことが起こるのではないか。

 考えると面白い。結局この僕でも何らかの打撃を歴史に与えているのだと思う。ちっぽけな存在でも生きるということは歴史にひっかき傷くらいは付けているのだ。
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[2008/10/05 21:12] 未分類 | TB(0) | CM(0)

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